クラウド会計 freeeの活用術

クラウド会計で導入が増えているfreeeは、自計化(事業者様ご自身で会計帳簿付けをする)を前提としています。

従来の手入力ソフトと比べると、freeeは革新的なほどに効率的に行う仕組みが多くあるものの、それを活用しきれず結局レシートを一つ一つ手入力していたり、税理士に記帳代行料を支払って依頼している方も多いかと思います。

ここでは、freee活用のポイントを整理していきたいと思います。

※ここでは、freee活用のための仕組みづくりについて記載しています。細かな操作方法などはfreeeのヘルプセンターなどをご参照ください

freeeヘルプセンター→https://support.freee.co.jp/hc/ja

以下のような方におススメの記事です
取引登録方法を使い分けられていない方
・もっと効率的にfreeeの帳簿付けをしたい方
・便利と聞いて使い始めたけど、freeeが便利だと感じていない
freee導入を検討している方

目次

Step 1:freeeの取引登録方法を理解する

freeeで取引を登録する方法、すなわち仕訳計上する方法は主に以下のとおりです。まずは、取引の登録パターンを理解いただくことが必要です。

登録方法特徴
ネットバンキングからの取込
(自動で経理)
銀行口座の取引情報(入出金情報)をfreeeに連携させることで、自動で①日付、②金額、③摘要といった情報を取り込む。
取り込んだ情報は、「自動登録ルール」設定することにより自動で仕訳計上が可能。
(例:入金の摘要欄が得意先である「〇×商事」である場合、売上代金の入金として処理するよう事前に登録)
クレジットカード明細からの取込
(自動で経理)
クレジットカード決済取引情報をfreeeに連携させることで、自動で①日付、②金額、③摘要といった情報を取りこむ。
取り込んだ情報は、設定することにより自動で仕訳計上させることが可能。
(例:摘要欄に「ENEOS」が含まれる場合、ガソリン代として仕訳するというような設定)
他システムからの連携他のシステムから情報を連携させ自動で取り込む。
(例:freeeと連携している販売管理システムに入っている販売データから、売上高を自動で仕訳計上)
エクセルインポート①freee所定のインポート用Excelフォームに手打ちして入力
②他のシステムから出力したcsvフォームを取り込む
連続取引登録レシートを写真で撮るかスキャンしてファイルボックスに取込み、
その後「連続取引登録」から、OCRや「取引テンプレート」などを使用して登録。
取引の一覧・登録
(個別登録)
一件一件取引を日付、勘定科目、金額、決済方法などを入力して登録。
継続するような取引は「取引テンプレート」を使用して登録すると便利。
登録済みの取引をコピー役員給与などの毎月継続で発生するような取引は、取引をコピーして登録することが可能。

Step 2:取引の全体像を整理する

freeeを使用した取引登録方法が理解できたら、次にご自身の取引の状況を整理します。

仕入れや経費など、支払う側の取引パターンとしては以下のようなものが代表例です。

種類パターン
仕入・経費・納品書と請求書を受領し、銀行振り込みで支払い
・Amazonやアスクル、自社ECサイトなど、インターネット通販で購入し、クレジットカード払い
・税理士報酬や水道光熱費など、自動引き落としで支払い
・飲食代や駐車場代など、現金で支払い
給与・手作りの賃金台帳に基づき支払い
・人事労務freeeを使用
税金等・e-TaxやPay-easyを使って振り込み
・口座振替(自動引き落とし)
・クレジットカード払い
・コンビニなどで現金納付

販売にかかる取引は以下のようなパターンが想定されます。

種類パターン
販売・手作りの請求書を発行して、入金される。
・得意先から月締めなどの精算書が発行され、入金される。
・freeeで請求書を作成して発行、入金される。
・別の販売管理システムを使用している。(freeeと連携している)
・別の販売管理システムを使用している。(freeeと連携していない)

Step 3:freeeへの登録方法を整理する

仕入・経費の登録方法

仕入・経費は、決済方法で区分して登録方法を使い分けます。

・クレジットカード払い

クレジットカード払いで支払っているものは、freeeにクレジットカード情報を登録しておくことで、日付、金額、支払先などの情報が自動で取り込まれます。

自動で取り込まれたデータを、「自動で経理」から入力していきます。ここで重要なのは、再度発生するような取引先との取引は、取引登録する際に「自動登録ルールの設定」でこまめに自動登録ルールを設定することです。そうしておくことで、次回同じ取引が発生した場合、クレジットカード情報の取り込むだけで何もしないで仕訳を切ってくれるようになります。

・現金払い・口座引落・口座振込

現金で支払っている取引は、飲食費、駐車場代、税金支払い、会費の支払いなどがあると思います。現金払いや口座引落しの取引は、①スマホのfreeeアプリで領収書をスキャンしてファイルボックスに登録し、②連続取引登録から登録します。

連続取引登録をする際には、OCR(自動文字認識)により日付、金額といった情報を手入力することなく自動判別してくれます。

また、連続取引登録にあたっては、種類ごとに「取引テンプレート」を事前に登録しておくと便利です。

取引テンプレートは、「飲食費」や「ガソリン代」など取引のパターンごとに事前に勘定科目や品目を設定しておくことができる機能です。会社様によってよく出てくる取引はある程度パターン化されてくるかと思いますので、こまめに取引テンプレート登録しておくとあとあとかなり便利です。

この方法のもう一つのメリットは、領収書のスキャンデータと仕訳を紐づけて保存できるところです。税理士による確認などの際にも非常に便利ですし、領収書を残しておく必要もなくなります。

・上記以外

上記以外の場合は、「取引の一覧・登録」から一件一件登録するか、量が多い場合には「エクセルインポート」から登録します。

 

給与仕訳の登録方法

・人事労務freeeを使用している場合

人事労務freeeを使用している場合、確定した月分の給与情報を自動で仕訳計上することができますので、自動取り込みで計上します。

・固定給の場合

役員報酬のみの会社など、固定給のみのようなシンプルな給与体系の場合、人事・給与計算ソフトを使用していないケースもあります。その場合でも、賃金台帳を作成する必要はありますので、その情報に基づき入力します。

代表的な給与にかかる仕訳、デフォルトで取引テンプレートに入っています。最初は必要に応じカスタマイズしたうえで、当該取引テンプレートを使用して計上します。

翌月以降は、前月分の給与仕訳をコピーすることが最も効率的です。

・人事労務freee以外の給与計算ソフトを使用している場合

この場合は、①freee連携していれば連携で取込、②その他の場合は、他のシステムからの情報を「取引の一覧・登録」から取引テンプレートを使用して登録します。

 

販売取引の登録方法

販売取引の登録、すなわち売上仕訳の計上は、請求書の発行状況により登録方法を判断します。

・freeeで請求書を発行

freeeで請求書を作成している場合、請求書の情報がfreeeに売上として登録されます。

・freeeと連携できる販売管理システムを使用

freeeと連携した販売システムを使用している場合、連携アプリをかませるなどして自動で取り込むことができます。経理処理も含めてfreeeと連携しているアプリを選ぶのもよしかと思います。

freeeアプリストア→ https://app.secure.freee.co.jp/

・その他の場合

手作りの請求書を発行して入金してもらう、得意先から月締めなどの精算書を受領して入金される、freee非連携の販売システムを使用しているといった場合には、「取引の一覧・登録」から一件一件登録するか、量が多い場合にはfreee所定のExcelファイルに手入力したうえで、「エクセルインポート」から登録します。

 

取引や決済の見直し

ここまでにご説明した内容は、状況に合わせたfreeeの活用です。

ただ、その前段階として、請求や支払い方法などプロセスを整理することも検討してみましょう。

簡単に取り組めるものとしては、

  • freeeアプリストアから連携機能のあるアプリを活用する
  • 取引口座を集約する、使い分けを明確にする
  • 現金取引を減らし、極力クレジットカードを利用するようにする
  • freeeで請求書を発行する


管理ツールの導入による請求方法の変更といったフロー変更や、取引方法の清流化は、最初に手間はかかりますが、結果的に効率化や生産性の向上につながります。

このように会社の取引全体像を把握すること自体が、freeeを効果的に活用するだけでなく、お金の流れの把握や無駄の見直しの役に立つきっかけになります。

 

freeeの活用術まとめ

上記のポイントをまとめます。

Point1. 自社の取引の全体を把握しましょう。

Point2.仕入・経費は、決済方法別に登録方法を使い分けます。

  • クレジットカードAPI連携で明細自動取り込み自動登録ルール設定して登録
  • 領収書や振込等で支払領収書をスキャン連続取引登録でOCRで自動識別→取引テンプレートを活用して登録

Point3.給与仕訳

  • 人事労務freeeを使用→ 自動連携
  • 自動連携していない→ 取引テンプレートで入力。

Point4.販売取引

  • freeeで請求書を作成している→ 請求書画面で「発行」を押すことで自動仕訳計上
  • それ以外の場合→ アプリ自動連携か手入力

Point5.取引の見直し

  • freeeアプリストアから連携機能のあるアプリを活用する
  • 取引口座を集約する、使い分けを明確にする
  • 現金取引を減らし、極力クレジットカードを利用するようにする
  • freeeで請求書を発行する

 

freeeは、うまく使うことで経理処理にかかる時間を大幅に削減することができます。それにより、時間というリソースを生み出すことができ、本業に注力することができるようになります。

freeeの認定アドバイザーである当事務所では、freeeの活用や自計化にかかるご相談も承っております。

事務所所在地は松戸市であり松戸、柏、流山、市川を中心に活動していますが、Zoom等の遠隔会議システムも活用しており、千葉県やその他の地域の方も積極的にお受けしています。無料相談も行っていますのでぜひ一度ぜひお気軽にお問合せください。

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